ちょいと前に、BS日テレでやっていた『新オスマン帝国外伝~影の女帝キョセム』のシーズン1が終わってしまったので、なんだか空しいのだ。
やたらめったら長いドラマだったし、正直くどくてモタレ気味にはなったけど、なんだかんだ夢中になって見てたものでねぇ…(苦笑)
物語の内容
オスマン帝国外伝はトルコの歴史ドラマで、ハレムと呼ばれる日本で言えば大奥を舞台にしている。
新では、キョセムという女性が主役で実在した人物。
奴隷として連れてこられたキョセムが陰謀の嵐に揉まれながらも、皇帝アフメトに見初められ、妃になり、やがて母后へとのし上がる物語なのだ。
なのでシーズン1では、皇帝アフメトの治世から、弟のムスタファ、アフメトの息子オスマン、再びムスタファが着くものの、覆ってキョセムとアフメトの子ムラトへと権力が渡るまでが描かれている。
ちなみに、1600年代初めのころのお話で、日本では江戸時代初めになる。
見どころ
しろくろ的には4つある。
- 物語の行方。
…だいぶ脚色されているけれど、面白く作られているし、なによりイケてる若き皇帝と毒のある女たちが美しいし、華やかだ。
なかでもアフメトの祖母にあたるサフィエ太皇太后は、オババといえども大人しく引き下がるようなタイプではなく、執念深く陰謀が凄まじいのだ。
- 宮廷内の様子。
謎多きイスラム圏だが、宮殿内のつくりやしくみが見られる。
ちなみに、城内の女性たちはヨーロッパとそう変わらない衣装を纏っていたなぁ。また男性の被り物、特に皇帝をはじめ、お偉いさんたちが被る帽子⁈がいくつかパターンがあって独特だ。
またこの時代はコーヒーが普及されたようで、サフィエ太皇太后はよくコーヒーを嗜んでいた。ちなみにウィキペディアによると、コーヒーは16世紀ごろ皇帝に献上され飲まれるようになったとか。トルココーヒーの始まりだね。
- オスマン帝国にみるイスラム社会。
ドラマを見たところ、この国は余所から連れてこられた奴隷と、自由人である自国民で成り立っているらしい。
宮廷内は、王族を除くとほとんどが奴隷のようだが、御給金があったみたいだし、何かイベントがあると、お金が配られていた。
そういえば、皇帝の女たちはほとんどが元奴隷。ただ女性は正式に結婚すれば自由人になれたようだし(といっても正妃の道は厳しいが…)、男性も宰相のような高重職についた者もいたようで、出世の道もあったようだ。
- ドラマと史実のギャップ。
この物語のお陰で史実にも興味が沸いたので、ウィキペディアを読み漁った。(笑)
かなりドラマは作られているものの、皇帝になった者たちの順番は実際のとおりに作られていたし、アフメトの子オスマンの最後、右耳を切り落とされるというのは、史実にもあったよう。陰謀も恐らく相当あったろう。
確かに、ドラマ中の起こった事件の数々は多分に創作だろうが、オスマン皇帝のお話はかなり史実に沿っていたようだ。
ってなところですな。
とにかく長いオスマン帝国外伝
ところで、
私は初めの方を見ていないのだが、これの前作でスレイマン大帝時代(在位1520-1566年)の方も途中からみていたのでハマっていた。イスラム圏の時代劇ってそれまで見たことなかったから、興味深かったのよね。
個人的にはスレイマンのときの方がお気に入りだったけどね。
役者さんも良かったし。
スレイマンは貫録があってピッタリだったし、正妃となった若い時のヒュッレム役の人はゴージャスだし、もっとも晩年のヒュッレムをやった方も皇帝妃としての品が備わって良かったけど。
あと、スレイマンの長男のムスタファはけっこうイケメンだったしねぇ。むふふ。
でも、こちらのスレイマン時代はもっと長いドラマ(シーズン4まである)なのだよ。(苦)
なお、新の方のアフメト役の役者さんがだんだん垢ぬけてきて、晩年(といっても20代だが…)結構なイケメンになっていったねぇ。やっぱここは重要ポイントでしょう。(笑)
可哀そうだったのはアフメトの子で皇帝オスマンの最後だったね。
もっとも、我が国でも討ち取った首を晒すなんて時代もあったわけで、昔はどこの国もグロい時代なんだよね。
さてと…、
残念ながら、私がトルコを旅行したころは、まだこのドラマはやってなかったので、ただただ青いタイルしか印象に残っていない。
これを見た後で旅していたら、トプカプ宮殿を見る目が、違っていたのかも。
きっと、もっと楽しめていたろうなぁ。
で、ユーチューブをチェックしたら、「アジアねこ散歩ch」さんという方のところに、トプカプ宮殿のハレムの様子があったのでリンクをはらせていただきます。
ここにはオスマン帝国外伝関連の動画がいっぱいあります。